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消費課税の改正
今回の消費課税の改正は、インボイス制度の「社会的な定着」と、国境を越えた取引における「公平な競争環境の整備」が大きな柱となっています。インボイス制度については、制度導入時の経過措置が終了することに伴う急激な負担増を避けるため、激変緩和措置として経過措置が再設計されることになりました。
具体的には、免税事業者からの仕入れに係る税額控除の適用期限が延長され、控除できる割合を段階的に縮小させることで、小規模な国内事業者の負担を抑えながら制度の定着を図ります。また、新たにインボイス発行事業者となった個人事業者に対して、一定期間、納税額を売上税額の一定割合に留めることができる特例を設けるなど、円滑な移行を支援する枠組みが整えられます。
一方、国境を越えた取引について、国内外の事業者間の競争条件を平等にするための措置が強化されます。デジタルプラットフォームを介して行われる国外事業者の物品販売に対し、プラットフォーム事業者に納税義務を課す「プラットフォーム課税」が導入されるほか、これまで免税が認められていた少額輸入貨物等についても、国内事業者との不均衡を是正するために課税対象とされることになりました。
2024年10月のインボイス制度スタートに当たり、免税事業者から課税事業者へ移行する小規模事業者については、事務負担や資金繰りへの影響が大きいことが想定されていました。このため、制度導入時の激変緩和措置として、いわゆる「2割特例」が設けられました。
【2割特例の制度イメージ】
この特例により、免税事業者から課税事業者へ移行する小規模事業者は仕入税額を個別に集計する必要がなく、制度移行期の簡便かつ分かりやすい救済措置として活用されてきました。しかし、この特例は令和8年9月30日までの課税期間を対象とする時限措置であるため、特例終了後に、小規模な個人事業者が急激な事務負担・納税負担の増加に直面することが予想されます。
そこで今回の改正では、2割特例を予定どおり終了させる一方で、個人事業者を中心とする小規模事業者については、新たに「納付税額を売上税額の3割とする」経過措置(いわゆる3割特例)が設けられることになりました。
小規模個人事業者に対する新たな経過措置(3割特例)の創設
今回の改正では、免税事業者から課税事業者となった小規模な個人事業者について、新たな経過措置が設けられます。
具体的には、課税期間における課税標準額に対する消費税額から控除できる金額を「消費税額の7割」とすることができ、その結果、納付税額は売上に係る消費税額の3割となります。2割特例と比べると納付税額は増加しますが、通常の原則課税や簡易課税へ一気に移行する場合と比べれば、負担の増加を緩やかにする仕組みとされています。
【改正のイメージ】
この経過措置は、令和9年および令和10年に含まれる各課税期間を対象として適用されます。
インボイス制度では、免税事業者または適格請求書発行事業者として登録を受けていない課税事業者からの課税仕入れについては、原則として仕入税額控除を行うことができません。しかし、制度開始当初は、免税事業者等との取引が広く存在しており、これを直ちに排除すると事業活動に大きな支障が生じるおそれがありました。そこで、インボイス制度の開始に伴い、一定期間に限り、免税事業者等からの課税仕入れであっても、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置が設けられました。
【経過措置を適用できる期間と割合(現行)】
もっとも、この経過措置が終了した場合、免税事業者等との取引を継続する事業者では、仕入税額控除が一切認められなくなり、税負担や事務負担が急激に増加することが想定されます。
そこで今回の改正では、事業者が取引関係や経営体制を見直すための時間を確保する観点から、経過措置を一律に終了させるのではなく、段階的に縮減・再設計が行われることになりました。
【経過措置を適用できる期間と割合(改正案)】