しがそうカラム

実質無利子となる利子補給金 税務上の取扱いと仕訳例

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者に対して、資金繰りの支援等を目的とした借入利子を助成する制度『新型コロナウイルス感染症特別利子補給制度』(以下、特別利子補給制度)があります。
この制度について税務上留意すべき点は、助成金(以下、利子補給金)の収益計上時期です。そこで今回は、制度の概要とともに、税務上の取扱いと仕訳例をご紹介します。

特別利子補給制度とは

1.特別利子補給制度とは
特別利子補給制度とは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者が、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫など、政府系金融機関から新型コロナウイルス感染症に関する特別貸付により借入を行った場合に、その借入利子のうち最長3年間分が実質無利子となるよう、利子相当分を補給する制度です。

2.対象事業者とは
この場合の対象となる事業者とは、事業規模等に応じた次の売上高要件を満たすなど、一定の要件に該当する者です。
卸・小売業、サービス業 5名
上記以外の業種 20名

(※1)小規模企業者とは、常時使用する従業員数が右の業種ごとにそれぞれの人数以下の事業者をいい、中小企業者とは小規模企業者以外の中小企業をいいます。

(※2)特別貸付で確認する最近1か月に加え、その後の2か月も含めた3か月間のうちのいずれか1か月で⽐較(前年⼜は前々年と同期⽐較)します。
なお、貸付時期により、最近1か月から遡った6か月間の平均売上高、前3年のいずれかの年の同期等との⽐較も可能です。 3.対象範囲
補給対象となる貸付の上限額と期間は、次のとおりです。
4.申請から精算までの主な流れ
利子補給金の申請から精算までの主な流れは、以下のとおりです。
【③交付】時に、対象期間分の利子補給金が一括で振り込まれます
都度の補給ではないため、対象期間が終了した段階で、利子補給金額と実際の支払利子額に差が生じていた場合は、【④精算】の手続きが発生します。

税務上の取扱い

1.原則的な収益計上時期
税務上、収入の収益計上時期は、原則として、「その収入すべき権利が確定した日」となります。法人はその収入すべき権利が確定した日の属する事業年度、個人はその収入すべき権利が確定した日の属する年分に、それぞれ計上することとなります。
たとえば国や地方公共団体からの助成金については、助成金等の交付が決定された日に、収入すべき権利が確定すると考えられますので、原則として、その助成金等の交付決定がされた日の属する事業年度(個人であれば年分)の収益として計上します。

2.利子補給金の収益計上時期
ただし、利子補給金の収益計上時期は、上記1の原則とは異なり、前述【②審査・交付決定】の交付決定時に、一括で収益計上するわけではありません。
“実質無利子化する”というこの制度の性質上、収入が確定するのは補給対象となる支払利子の発生時点であり、その発生時点で同額の利子補給金を収益として計上します。
このような処理を通じて、税務上においても、“実質無利子化”として取扱うこととなります。

仕訳例

利子補給金の交付時、支払利子発生時の仕訳例を末尾に示しました。ここでの勘定科目は一例です。
ご利用の勘定科目の中から、適宜選択をして仕訳を行いましょう。

民間金融機関による実質無利子制度

特別利子補給制度に類似した制度として、民間金融機関による実質無利子・無担保融資制度があります。
これは、都道府県等による一定の制度融資について、保証料や利子を補助する制度です。
大方のケースで、保証協会等に対して国等から補助分が直接支払われます。
事業者が支払うことがないこの補助分は仕訳不要です。違いにご注意ください。
参考: 国税庁HP「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関する FAQ」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/faq/index.htm
財務省HP「新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者の皆様へ」
https://www.mof.go.jp/financial_system/fiscal_finance/coronavirus-jigyousya/cronavirus-jigyousya.html
新型コロナウイルス感染症特別利子補給事業共同企業体HP「新型コロナウイルス感染症特別利子補給事業」
https://tokubetsu-riho.jp/
経済産業省HP「民間金融機関において実質無利子・無担保融資を開始します」
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200501008/20200501008.html
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