しがそうカラム

変わる賃上げ税制

~ 投資不要、新規雇用のみで判断。中小企業向けは要件が簡素に ~

賃上げ促進を図るため設けられている税制上の優遇措置が、令和3年度税制改正により改正されます。
この改正の概要を、令和3年2月15日現在公表されている情報をもとに確認しましょう。

賃上げ特典となる税制優遇措置

青色申告書を提出している事業者が賃上げ等を行った場合に、その賃上げの一部を税額控除できる優遇措置があります。
ただし、その事業者が中小企業者等か否かで、適用できる制度は異なります。
適⽤できる優遇制度
  • 【中小企業者等以外】賃上げ税制(人材確保等促進税制)
  • 【中小企業者等】賃上げ税制(人材確保等促進税制)、所得拡大促進税制(これらは重複適用不可)

中小企業者等とは

中小企業者等とは、中小企業者及び農業協同組合等を指します。
この場合の“中小企業者”とは、次に掲げる事業者(適用除外事業者を除く)をいいます。
  1. 資本⾦若しくは出資⾦の額が1億円以下の法人
  2. 資本若しくは出資を有しない法⼈のうち、常時使⽤する従業員数が1,000⼈以下の法人
  3. 常時使⽤する従業員数が1,000⼈以下の個⼈
ただし上記①のうち次のいずれかに該当する法人は、“中小企業者”に該当しません。
  1. 発⾏済株式⼜は出資(⾃⼰の株式⼜は出資を除く。以下同じ)の総数⼜は総額の2分の1以上を同一の大規模法⼈に所有されている法人
  2. 発⾏済株式⼜は出資の総数⼜は総額の3分の2以上を複数の大規模法⼈に所有されている法人
なお、適用除外事業者とは、前3事業年度の所得金額の年平均額が15億円を超える法人等をいいます。

生まれ変わる『賃上げ税制』

【1】従来の『賃上げ税制』
賃上げ税制の主な適用要件として、以下の2つがあります。


  • 賃上げ要件
  • 国内設備投資要件

これらの要件をすべて満たした場合に、税額控除が適用できます。また、教育訓練費の増加に応じた上乗せもあります。
【2】改正後の『人材確保等促進税制』
改正後は、国内設備投資要件を撤廃した上で、人材育成への投資特典としての教育訓練費の上乗せはそのままに、新卒・中途採用による外部人材の獲得をメインとした『人材確保等促進税制』へと生まれ変わります。

中小企業向けの『所得拡大促進税制』

【1】従来の『所得拡大促進税制』
中小企業者等が適用できる『所得拡大促進税制』は、『賃上げ税制』とは異なり“賃上げ”の要件のみですが、以下のように2つあります。


  • 継続雇⽤者の賃上げ要件
  • 全体の賃上げ要件

これらの要件をすべて満たした場合の税額控除は、全体の賃上げ(増加額)がベースです。また、『賃上げ税制』と同様、上乗せ措置はありますが、この場合の要件は『賃上げ税制』と異なり、教育訓練費の増加以外にも要件があります。
【2】改正後の『所得拡大促進税制』
改正により簡素化され、賃上げ要件として求められる値は“全体”のみとされました。
いずれの改正も、令和3年4月1日以降開始事業年度(個人(所得税)は令和4年分)から適用開始となります。
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